大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)1853 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人内藤三郎の上告趣意は末尾に添附した別紙書面記載の通りである。

按ずるに原審においては所論のような公訴にかかる事実全体に付いて審理をした

結果、被害者を傷けたという事実のみを認めて物を強取したという事実はこれを認

めなかつただけであつて強盗の点について審理をしなかつたわけではない。そして

一罪として起訴された事実中の一部を認めなかつた場合に特にこれに付いて判断を

示す必要はないものであるから論旨は理由がない。しかのみならず強盗に関する部

分の判断を遺脱したという論旨は被告人に不利益な主張となるから上告適法の理由

とならないものである。

よつて旧刑事訴訟法第四四六条により主文の通り判決する。

以上は裁判官全員一致の意見である。

検察官 安平政吉関与

昭和二四年六月七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 穂 積 重 遠

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!